HTMLでの色指定は旧来は属性を用いて行われていました。
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 3.2 Final//EN">
<html>
<head>
<title>テストページ</title>
</head>
<body bgcolor="aqua" text="black" link="#228b22" alink="#ff7f50" vlink="#ff69b4">
<center>
WWW関係の<font color="red">標準化</font>は<a href="http://www.w3.org/">W3C</a>によって行われています
</center>
</body>
</html>
※ body要素のbgcolor, text, link, alink, vlinkは推奨しない(廃止予定)属性です。 また、font要素やcenter要素も推奨しない要素となっています。

しかし、HTML4からは色に関する属性は全て将来廃止予定となり、スタイルシートの 使用が薦められています。
上の例はスタイルシートを使うと次のようになります。
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<html>
<head>
<title>テストページ</title>
<style type="text/css"><!--
body {   /* body要素のセレクタ */
color: black;   /* 文字色 */
background-color: aqua;   /* 背景色 */
}
a { color: #228b22; }   /* リンクの文字色 */
a:hover { color: #ff7f50; }   /* リンクにマウスカーソルが乗ったときの文字色 */
a:visited { color: #ff69b4; }   /* 訪問済リンクの文字色 */
p { text-align: center; }   /* p要素内の文章の中央寄せ */
.std { color: red; }   /* クラス名stdの文字色 */
--></style>
</head>
<body>
<p>
WWW関係の<span class="std">標準化</span>は<a href="http://www.w3.org/">W3C</a>によって行われています
</p>
</body>
</html>
※ 2つの例を見比べると一見スタイルシートを使う方が複雑で効率悪いようにも 見えますが、実際の使用では要素やクラス毎に一括してスタイルを指定出来るため 効率も良くなります。また、外部スタイルシートを用いて複数のHTML文書で共有する 事で更に効率良くマークアップ出来ます。 その他、HTMLの属性だけでは出来ないようなスタイルの変更が可能です。

色はカラーキーワード(色名)またはRGB値を使って指定します。 定義されているキーワードはHTML4.01では16色、CSS2.1ではHTML4.01の16色に orangeを加えた17色とtransparentという特別なキーワードがあります。
black
#000000
silver
#c0c0c0
gray
#808080
white
#ffffff
maroon
#800000
red
#ff0000
purple
#800080
fuchsia
#ff00ff
green
#008000
lime
#00ff00
olive
#808000
yellow
#ffff00
navy
#000080
blue
#0000ff
teal
#008080
aqua
#00ffff
orange
#ffa500
transparent
 
※ transparentは透明色を意味し、CSS2.1では背景色と境界色にのみ使用出来ます。 しかし、IEは境界色のtransparentはサポートされていないようです。

Netscape社のブラウザNetscape Navigator 2.0以来、140色のキーワード(X11COLORS)が 定着し、どのブラウザでもサポートされてはいますが、この中で正式に標準となる色の キーワードは上記の17色のみです。
140色のキーワードは、こちらをご覧ください → X11COLORS(要JavaScript)
※ X11はUNIX系OSで動作する X Window System, Version 11 を意味します。
※ CSS3では、X11COLORSの140色にgrayの綴り違いgreyを含めた147色のキーワードが サポートされ、transparentは背景色と境界色のみという制限も無くなるようです。

RGB値はHTML4.01では16進数6桁の #RRGGBB のみ指定が可能ですが、CSS2.1では 16進数6桁を簡略化した16進数3桁の #RGB や、10進数(0〜255)または百分率で rgb(R,G,B)とする記法も指定出来ます。
例えば黄色はキーワードでyellow、16進数6桁で#ffff00、16進数3桁で#ff0、 10進数でrgb(255,255,0)、百分率ではrgb(100%,100%,0%)となり、これらは全て 等価です。

使用例
<style type="text/css"><!--
.aaa {   /* クラス名aaaのクラスセレクタ */
color: rgb(127,0,255);   /* 文字色 */
background-color: rgb(80%,100%,75%);   /* 背景色 */
border: dashed 1px #0af;   /* 境界(ボーダー) */
}
--></style>

<span class="aaa">あああ</span>


あああ
※ スタイルシート(style要素)は実際の使用ではヘッダ内に置きますが、 この例では省略しています。
※ RGBのR,G,Bは、それぞれRed,Green,Blueを意味します。
※ 16進数3桁での表示は、16進数6桁の2桁ずつが同じ値の場合のみ簡略化出来ます。 #aa88eeなら#a8eと出来ますが、#aa87ee等は簡略化出来ません。

CSS2.1では、この他にシステムカラーを指定する事により、 システムのGUI各部 と同じ色を用いる事が出来ます。
指定方法はカラーキーワードと同様です。
ActiveBorderアクティブウィンドウの境界色
ActiveCaptionアクティブウィンドウのタイトルバーの色
AppWorkspace文書インターフェイスの背景色
Backgroundデスクトップの背景色
ButtonFaceボタンの表面の色
ButtonHighlightボタンの光沢の色
ButtonShadowボタンの影の色
ButtonTextボタンの文字色
CaptionTextタイトルバーの文字色
GrayText無効を示す灰色(対応していない場合#000)
Highlight選択領域の色
HighlightText選択領域の文字色
InactiveBorder非アクティブウィンドウの境界色
InactiveCaption非アクティブウィンドウのタイトルバーの色
InactiveCaptionText非アクティブタイトルバーの文字色
InfoBackgroundツールチップの背景色
InfoTextツールチップの文字色
Menuメニューの背景色
MenuTextメニューの文字色
Scrollbarスクロールバーの色
ThreeDDarkShadow3D部分の暗い影の色
ThreeDFace3D部分の表面の色
ThreeDHighlight3D部分の光沢の色
ThreeDLightShadow3D部分の明るい影の色
ThreeDShadow3D部分の影の色
Windowウィンドウの背景色
WindowFrameウィンドウのフレームの色
WindowTextウィンドウの文字色
※ システムカラーを使用して実際に表示される色は各システム毎に異なります。